2009年6月15日月曜日

日経「らいふプラス」:なぜか”褒め合い族”

日経夕刊は、大衆迎合のムラ・エコロ記者が多くて敬遠気味だったのだけれど、これは面白かった。最近のニッポンでは、ただただ褒め合う大人が増えてきたらしい、このココロは?……とのレポート:

  1. 伊勢丹浦和店では営業成績グラフに褒め言葉をやたらに連発する。名付けて「褒めあいカード」。社員には大好評。
  2. 就職活動を控えた学生向けセミナーを運営する企業でも、学生は思いっきり褒めることにしている。おかげで高い受講費にもかかわらず大繁盛している。
  3. 「特に若者に自信が持てない人が目立つ」と企業研修を手がける企業の代表者。そのため従業員の美点を探すビジネスも登場している。従業員を褒めることで業績アップにつながるという。
  4. 伊勢丹アイカードでも「褒めあいカード」を導入してから「職場の結束が強まった」という。
  5. 褒め言葉がパソコン画面いっぱいに次々現れるサイト「ほめられサロン」すら登場。最近は一日15万件を超えるアクセス。
  6. なぜそうしてまでして褒められたいのか。一部では反骨心の喪失につながるとの懸念する声もある(白梅学園大学学長汐見氏)。「いざこざを避けるため、安易に褒めている面があるのではないか」と北海道教育大学の伊藤進教授。「脳にとって褒め言葉はお金と同じ」とは自然科学機構の定藤教授。
  7. 安易な褒め言葉に慣れた人は、もはや叱れないのではないか。そんな不安を感じる向きもある。

要は、甘ったれの精神がニッポンに広がってしまったと言うこと。何でもかんでも苦しいからといって補助金と地方交付税にすがるという精神もここからでているのである。「一億総タカリ」現象。褒め言葉のインフレは貨幣価値のインフレにつながる。あまりニッポンの将来に楽観的にはなれない。

2 件のコメント:

島民 さんのコメント...

「ほめられサロン」を見た。気持ち悪っ

Unknown さんのコメント...

どんなのか、おいらも覗いてみた。おいら最近褒められることがないので、嬉しかったです。